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マック君のこと

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 西に遊びに行く機会があると、必ずサモ友、夢さんの住む兵庫の室津に立ち寄った。そこでニッキは蘭ちゃんと会い、彼らなりの挨拶を交わし、自分もまたその様子を見ながら夢さんと犬談義に花をさかせ、美しい海を見ながら旅の疲れを癒した。

 そして、その室津で冬と春に開かれる、穴子オフと牡蠣オフでは美味しいものに舌鼓を打ちにたくさんの人や犬たちが参集した。サモエドの世界では大きなイベントである。

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 そのオフでは、大阪のMさんの連れてくるサモエドのユキちゃんと、Mさんやユキちゃんにぴったりと寄り添うような「真っ黒」マック君と会うのが常であった。

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 決してムダ吠えはせず、Mさんのいうことをしっかりと理解し、何か要求があれば潤んだ瞳をMさんの方に向けて自分の意思を真っ直ぐに訴えるような控えめで凛とした子だった。集まってくる犬たちの中には、遊び相手を見つけようとわさわさしているグループと、犬たちよりも自分たちの主人と美味しい物に気持ちを向けているグループとがあるが、マック君もユキちゃんも明らかに後者で、Mさんとは一心同体の存在だったのだと思う。

 そのマック君が、漸く夏の猛暑が一段落した数日前に天国へと旅立ってしまった。

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 昨年6月の穴子オフ。そこでマック君を撮ったのが彼の最後の写真になってしまったが、この時点で既に重い病を抱え、余命は1ヶ月と宣告されていたとのことである。

 Mさんの献身的な看病と、マック君なりの生きようとする意志が一時は病魔を退散させたかのような奇跡的な回復を見せたのだが、Mさんと親しい犬友さんからの「マック君、食欲が回復したようです」との嬉しい報せのあった数日後、残念な報せを目にした。

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 頭をなで、顔を舐めてもらった犬たち、様々なエピソードを聞いて笑ったり泣いたりした犬たちの訃報を聞くと、やはり飼い主さんたちの心痛が真っ先に気にかかる。そして、当たり前のことだが、もうあの体に触れることができないことの寂しさが込み上げてくる。蘭ちゃんにしてもマック君にしても、飼い主さんの存在がもちろん最も大きいはずだけど、その飼い主さんも知らないところで、犬たちには犬たちなりのエピソード――人や他の犬たち、生き物たちとの関わりがあったはずだ。

 マック君と触れ合い、彼のことを愛したたくさんの人や犬たちの分だけ、彼への哀悼の気持ちがあると思う。

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 このオフの後の三木SAでの撮影がニッキとの最後のツーショットとなってしまった。ニッキも、周囲の犬たちも、この時すでに深刻な事情を本能的に察知していて、頑張ってね…と先輩であり友であるマック君の回復を祈っていたのかもしれない。

 本当に頑張ったね、マック君。やすらかに。

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コメント

夢さんの所でのイベントでは必ず会っていたマック君、具合がよくないと聞いていましたけど、穴子の時は同じ名前の違う子の話かと思ってしまうほどでした。

飼い主さんもマック君もさぞ大変だったのでしょう。


マック君、空で蘭ちゃんには会えたかな?

やすらかに

投稿: N | 2008年8月26日 (火) 00時35分

>Nさん

私も、マック君が病を乗り越えたこと、あるいは誤診であることを祈り望みました。もうあの澄んだ瞳を見ることができないのかと思うと寂しくてたまりません。

投稿: これみつ | 2008年8月26日 (火) 00時40分

ものすっごくおりこうだったマック君の印象しかありません
白い集団の中で真っ黒で目立つのに
全くいたずらもせず喧嘩もせず
おりこうだった事を思い出します

また一匹懐かしい思い出をもった子がいなくなったのは
とても寂しいことですが
思い出はいつまでも一緒にいてくれます

投稿: シトラス | 2008年8月26日 (火) 07時57分

>シトラスさん

マック君、私も最初に会ったときから賢い子だって思いました。そして、本当に控えめに振舞いながらも他の犬にはしっかりと自己主張していましたよね。内に秘めた強さと豊かな感受性を持ったこだったのではないかな、と思います。サモたちの多くが走ったり戯れたりして初めて「あ~楽しいなぁ」と思うところを、彼は今ここにあることだけで幸せを感じているのではないのかなと思ったものです。犬にもきっと内省ということがあるのでしょうが、そんなことを感じました。

サモたちのちょっと粗いオーバーコートとは異なって、シルキーな漆黒のコートもすてきでしたね。その分、彼の表情をカメラでうまく捉えるのが難しかったのですけれど。寂しくなります。

投稿: これみつ | 2008年8月26日 (火) 12時41分

マックのこと愛してくださって本当にありがとうございました。

甘えん坊で寂しがりやなので、皆さんにかわいがってもらってとても喜んでました。
仲間同士ではしゃぐことは少なかったけど、
顔なじみの子や初めて出会う子達との交流は彼なりに楽しかったようです。
真っ先にあいさつしに行く様子を見てそう思いました。
色んなオフ会に参加できて本当に良かったです。

カメラ嫌いなところもあったので、私自身もなかなか良いショットが撮れませんでした。(汗)
良い写真を撮ってくださってありがとうございます。
そして皆さんとのたくさんの楽しい想い出を作ってくださったことに感謝いたします。

投稿: マグプリ | 2008年8月29日 (金) 09時34分

>マグプリさん

関西に行くチャンスは多かったといっても、なかなかマック君と会う機会は得られませんでした。それでも、いつも控えめでそれでいて楽しそうに目を輝かせている彼の姿は印象に残っています。マグプリンさんにとっても、ユキちゃんにとってもかけがえのない家族であり相棒であったと思います。これからも、ふたりの心の中で元気に語りかけてくれることと思います。蘭ちゃんやマック君を知る犬友さんにとって、この夏は本当に寂しいものになりました。

投稿: これみつ | 2008年8月29日 (金) 11時16分

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